妊娠初期症状ではなく、妊娠超初期症状についてご存じでしょうか。
この記事では「妊娠超初期症状」について解説します。
結論、妊娠超初期症状を理解していると、早い段階で様々な対策を行えます。
妊娠検査や出生前診断など、早い段階で行えるにこしたことはありません。他にも「妊娠超初期症状と妊娠初期症状の違い」や「妊娠超初期症状の兆候」についても解説します。ぜひ今回の記事を参考に、自身の妊活に活用してください。
また「妊娠初期にやること」に関しては、こちらで解説していますのでぜひ確認してみてくださいね。
妊娠超初期症状とは
妊娠超初期症状とは、妊娠0~3週目を指します。昨今「妊娠超初期症状」という言葉は浸透していますが、専門用語や医学的用語ではありません。
そのため、0~3週が妊娠超初期と言われていますが、実際に明確な時期の定めはされていないのが現状です。
妊娠超初期は妊娠検査薬でもまだ正しい反応が出ない時期ですが、ちょっとした兆候が出る人もいます。もし妊娠超初期状態に気づいたら人、日々の暮らしなどを気を付けなければいけません。
妊娠初期と妊娠超初期の違い
妊娠初期と妊娠超初期の大きな違いは、それぞれを指す期間です。妊娠超初期は、0~3週目を指し、妊娠初期は1~4カ月を指します。
妊娠超初期の状態は、体調の変化を感じる場合が少ないです。しかし、妊娠初期の場合は、体調の変化がわかりやすいといった違いもあります。
妊娠超初期症状と生理前の違い
妊娠超初期症状と生理前の症状はとても似ています。そのため、妊娠なのか生理前の症状なのか、判別が難しいです。
とくに生理前と似ている症状としては、以下のものがあります。
- 腹痛や下腹部痛
- 腰痛
- 胸の張り
- イライラしてしまう
- 不安になる
- めまいや立ちくらみ
- 食欲減退
- 食欲増進
- においに敏感になる
普段、生理前で起こることのない症状が出た場合には、妊娠超初期症状を疑いましょう。
妊娠超初期症状の兆候11項目
妊娠超初期症状の兆候や特有の症状について見ていきましょう。
妊娠超初期症状では、以下のような兆候・症状があります。
- おりものの量や色の変化
- 出血
- お腹の張り
- 継続的な眠気
- 食欲の変化
- においに対する感度
- めまいやふらつき
- 体温の変化
- 気分の上がり下がり
- 便秘
- 胸や乳頭の張り・痛み
以下では、それぞれの具体的な症状について解説します。
妊娠しているかどうか気になる人は、以下を参考にしてみましょう。
おりものの量や色の変化
妊娠超初期または妊娠初期は、おりものの量が増えます。なぜなら、おりものというのは、女性ホルモンであるエストロゲンの影響によって量が異なるからです。
妊娠すると、エストロゲンが増加するために、おりものの量も増えます。また、半透明だったおりものが、白っぽくなったり黄色っぽくなったりすることもあります。
しかし、おりものの変化は個人差もあるので、一概に妊娠超初期と決めつけることはできません。
出血
着床出血も、妊娠超初期の症状です。
受精卵が子宮内に着床する際、子宮内膜を傷つけると、少量の出血が起こります。生理予定前後で、1~3日出血が続いたら、着床出血の可能性があります。量は生理よりも少ない場合が多いです。
しかし、着床出血が起こる確率は25%以下と言われているため、妊娠超初期で必ず起こる症状ではありません。
お腹の張り
妊娠をすると、子宮は収縮を繰り返して大きくなります。その際に、生理痛に似た痛みを感じることがあるのです。
さらに、妊娠初期は胃腸の働きも弱まり、腹部の膨満感があったり便秘によって下腹部が痛んだりすることもあります。
症状としては生理痛と似ているので、妊娠超初期と判別をするのは難しいかもしれません。
継続的な眠気
妊娠すると、強い眠気を感じやすくなる場合があります。妊娠すると、胎児を育てるために、体内のエネルギーを使うからです。
また、妊娠を継続させる働きのあるプロゲステロンの効果でもあります。
睡眠不足ではないのに常に眠いという症状を感じたら、妊娠の可能性があると言えるでしょう。
食欲の変化
妊娠時は、食欲が出たり、食欲が減退したりします。また、特定の食べ物ばかり食べたくなったり、今まで食べられていたものを食べられなくなったりする場合もあるでしょう。
これらの症状は、つわりと考えて良いです。
妊娠超初期の場合は、どちらかというと食欲不振になる人の方が多い傾向にあります。
においに対する感度
妊娠すると、あらゆるにおいに敏感になる傾向があります。とくに多いのは、ご飯の炊けるにおいや煮物、コーヒーやタバコです。その他にも、シャンプーや香水のにおいが苦手になる人もいます。
妊娠の代表的な症状ですが、妊娠超初期で現れる人もいます。
めまいやふらつき
妊娠すると、めまいやふらつきが起きやすくなります。自律神経の乱れや、低血圧が原因で起きる症状です。とくに妊娠中は、多くの血液が必要になるため、立ちくらみになるケースが多くあります。
妊娠超初期でも起きる症状なので、普段よりもめまいやふらつきが起きやすくなったと感じたら、妊娠を疑ってください。
体温の変化
妊娠時は、体温が上がりやすくなります。
体温の変化は、生理でも起こりますが、妊娠の場合は高温期が続くのです。生理時は、周期によって低温気と高温期の2つに分かれます。
しかし、妊娠時は高温期が続くため、常に37度前後の微熱の状態です。「熱っぽい」や「風邪っぽい」と感じたら、妊娠超初期症状の可能性があります。
気分の上がり下がり
妊娠中は、情緒不安定になりやすい傾向があります。ホルモンバランスが急激に変化するからです。
ホルモンバランスの変化により、イライラしやすくなったり、気分が落ち込みやすくなったりします。とくに妊娠超初期~妊娠初期においては、気分の上がり下がりが激しくなるでしょう。
しかし、妊娠中期になると安定してきます。
便秘
妊娠超初期~妊娠初期にかけては、便秘に悩まされる女性もいます。
妊娠をすることで増加するプロゲステロンというホルモンの効果により、消化管の収縮が抑制され、腸の働きが低下するからです。また、妊娠前と比べて食べられるものが変わり、食事が偏ってしまうことも原因の一つ。
急に便秘の症状を感じるようになったら、妊娠超初期を疑ってください。
胸や乳頭の張り・痛み
妊娠すると、胸や乳頭の張りや痛みを感じるケースが多いです。
妊娠すると、母親の体は母乳を出す準備を始めます。そのため、妊娠超初期症状として胸の張りを感じやすいのです。場合によっては、服がこすれるだけで痛みを感じる人もいます。
しかし、これらの症状は、妊娠中期になってくると安定する場合が多いです。
妊娠超初期に気を付けるべきこと
妊娠超初期症状が現れた場合、高確率で妊娠している可能性があります。
妊娠の可能性が高いと感じられたら、以下の行動に気を付けましょう。
- 喫煙
- 飲酒
- カフェインの摂取
- 激しい運動
- 薬の服用
- 感染症対策
- 栄養バランスを考えた食事
いずれも、無事に赤ちゃんを出産するために大事な行動です。実際に妊娠していない可能性もありますが、一つひとつの行動に気を使うにこしたことはありません。
以下では、なぜそれぞれの行動が重要なのか解説します。
喫煙
喫煙は、胎児に悪い影響を与えます。タバコに含まれるニコチンに、血管を収縮させる作用があるからです。
血管を収縮させてしまうと、胎児に栄養や酸素が十分に届かなくなってしまいます。さらに、喫煙は妊娠出産などに多くのリスクがあるとされています。
女性の喫煙による妊娠出産への影響として、早産、低出生体重・胎児発育遅延などが挙げられます。また生殖能力低下、子宮外妊娠、常位胎盤早期剥離、前置胎盤を引き起こす可能性が指摘されています。さらに、妊娠中においては、妊婦本人の喫煙(能動喫煙)だけでなく受動喫煙であっても、乳幼児突然死症候群(SIDS: Sudden Infant Death Syndrome)の要因となることが確実視されています。
多くのリスクがあるため、妊娠超初期症状が現れたら、早い段階で喫煙をやめましょう。
飲酒
妊娠超初期は、飲酒も控えるようにしてください。
妊娠中の飲酒は、胎児性アルコール症候群のリスクを高めます。
妊娠中の母親の飲酒は、胎児・乳児に対し、低体重や、顔面を中心とする形態異常、脳障害などを引き起こす可能性があり、胎児性アルコール・スペクトラム障害といわれます。
妊娠における時期に限らず、少量の飲酒でも影響を及ぼす可能性があります。そのため、妊娠超初期の兆候があれば、お酒を控えてください。
カフェインの摂取
妊娠中は、カフェインの摂取を極力控えましょう。妊娠中は、カフェインを分解、排泄するのに時間がかかるからです。
もし妊娠中にカフェインを摂取しすぎると、貧血になる可能性があります。さらに、カフェインが流産のリスクにつながるとも言われています。
流産、死産率については、カフェインの摂取量が1日150mg未満の妊婦に較べて300mg以上摂取する妊婦の流産のリスクが2倍に、コーヒー1日8杯以上で死産のリスクを高めるという報告があります。
妊娠超初期症状が現れたら、カフェインの摂取も控えてください。
激しい運動
妊娠時の激しい運動は、危険につながるので控えましょう。
とくに妊娠超初期~妊娠初期は流産の可能性が高まります。そのため、心拍数が上がるような強度の運動やお腹を圧迫されるような運動は適していません。
軽いウォーキングやマタニティ用エクササイズであれば、問題ないでしょう。
薬の服用
妊娠が発覚したら、薬の服用には気を付けてください。妊娠中の薬の服用は、胎児に影響を及ぼす可能性があります。
これまで服用していた薬も、市販薬も、必ず医師に相談しましょう。また、産婦人科以外で薬を処方してもらう場合も、妊娠中であると伝えてください。
妊娠超初期の場合でも、妊娠の可能性があると伝えておくと良いでしょう。
感染症対策
妊娠中は、免疫力が下がります。そのため、妊娠超初期症状が現れたら、感染症対策を徹底しましょう。
風邪やインフルエンザなども、妊娠中は重度の症状になりやすいです。また、感染症のなかには、胎児にに影響を及ぼす場合もあります。
ワクチン接種や普段の手洗いうがいなど、これまで以上に徹底してください。
栄養バランスを考えた食事
妊娠中は、食事のバランスを整えましょう。
母親が食べたものがそのまま胎児の栄養になるからです。とくに栄養として大事なのが、葉酸。
葉酸は、赤ちゃんの管閉鎖障害という先天性異常の発症率を下げるとされています。
妊娠初期は胎児の細胞増殖が盛んであり、神経管の形成期であるため、この時期に葉酸摂取が不足すると胎児の神経管閉鎖障害の発症リスクが高まることがわかってきました。
妊娠超初期の段階で葉酸濃度が高いことが大事なので、妊活中から葉酸を摂っておくと良いでしょう。
妊娠検査薬のタイミング
妊娠検査薬は、妊娠超初期症状の段階では、おすすめしません。
妊娠検査薬の仕組みは、尿に含まれるhCGというホルモンで判断するからです。
一般的にhCGホルモンが含まれるのは、妊娠4週目頃になります。そのため、妊娠超初期の段階では、陽性反応が出ない可能性が高いのです。
近年では、妊娠早期検査薬もありますが、それでも妊娠3週頃からの使用なので、妊娠長初期段階では反応が出にくいでしょう。
産婦人科へ行くタイミング
産婦人科に行くタイミングに関しても、妊娠超初期症状の段階はおすすめしません。
早い段階で受診しても、胎児を包み込む袋(胎嚢)ができていない場合があります。胎嚢ができていないと、妊娠を確認できません。
そのため、産婦人科へ行くタイミングとしては、妊娠5週目あたりを目安としてください。
妊娠に気づく為に妊娠超初期症状を理解しましょう
妊娠超初期症状が現れたと感じたら、自身の身体と向き合うようにしましょう。
早い段階で生活を見直せば、健康な赤ちゃんが生まれてくる可能性が高まります。
妊娠超初期症状は、人によって変化は様々なので、気づきにくい人もいるかもしれません。細かな症状を理解して、いざというときのために、早い準備を進めてください。