「赤ちゃんの性別が判定できるのはいつ?」「男女の産み分けはできる?」などの疑問をお持ちではありませんか。
赤ちゃんの性別は、妊娠12週ごろから判定可能です。ただし、発育状況や性別によっては判断できる時期が異なります。
また、外性器が十分に形成されていないうちは誤判定が生じることもあります。そのため、初期の性別判断が後の検査で訂正される可能性があることを認識しておくことが大切です。
この記事では、赤ちゃんの性別が決まる時期や判定方法について詳しく解説します。さらに、男女を産み分ける方法や性別にまつわるジンクスについてもお伝えしていくので、ぜひ参考にしてください。
また「NIPTはいつから検査ができるのか」について知りたい方は、こちらで解説をしていますので、ぜひ確認してみてください。
赤ちゃんの性別はいつ決まる?
赤ちゃんの性別は、受精した時点で決まります。性交により精子と卵子が受精すると、両親から性染色体を1本ずつ受け継ぐことで性別が決定します。
人間は46本の染色体を持ち、23組の対になっていることが一般的です。そのなかの1組が性染色体で、X染色体とY染色体の2種類があります。性別は性染色体の組み合わせによって異なり、「XX」のペアは女性で「XY」のペアは男性です。
女性である母親はX染色体を2本持っており、赤ちゃんは必然的にX染色体を受け継ぎます。父親はX染色体とY染色体を持っているため、そのどちらかを受け継ぐことで性別が決まります。
父親からY染色体を受け継ぐと「XY」となるため男の子、X染色体を受け継ぐと「XX」となり女の子が生まれます。
参照:東京女子医科大学 ゲノム診療科「遺伝子の変異」
赤ちゃんの性別がわかるのはいつ?
前述のとおり赤ちゃんの性別は、早ければ妊娠12週ごろから判定できます。妊娠12週目の赤ちゃんは、外性器が形成されはじめる時期です。
一般的に性別はエコー検査で判定され、男の子の方が女の子よりも早く判断できる傾向があります。
男の子の場合、外性器はピーナッツのような垂直の突起物として映し出されます。一方、女の子の外性器は木の葉のような形状です。
男の子と比較すると女の子の形状はわかりづらく、判断に時間がかかることがあります。具体的には、男の子なら妊娠14〜15週、女の子の場合は妊娠17〜18週ごろには鮮明に確認できるでしょう。
ただし、性別がわかる時期はあくまで目安です。そのため、性別がいつわかるのかは個人差があります。外性器がより発達する妊娠20週前後にならないと、判定が難しい場合も珍しくありません。
赤ちゃんの性別の判定方法
赤ちゃんの性別を判定するには、以下の方法があります。
- エコー検査
- 染色体の検査
赤ちゃんの性別は、エコー検査で調べるのが一般的です。母体に超音波を当てて赤ちゃんの体を映像化し、モニターに映る外性器で性別を見分ける方法です。
染色体の検査は、羊水検査や絨毛検査、NIPT(新型出生前診断)などがあります。羊水検査や絨毛検査は赤ちゃんの状態を詳しく確認できるメリットがありますが、0.1〜0.3%の確率で流産の危険性を伴います。
一方、NIPT(新型出生前診断)は母体の採血のみで診断できる負担の少ない検査です。NIPT(新型出生前診断)では、赤ちゃんの染色体異常を調べられます。性別は性染色体によって決定されるため、NIPT(新型出生前診断)でも男女を判定できます。
参照:国立成育医療研究センター「NIPT」
赤ちゃんは性別で産み分けできる?
確実に男女を産み分けることはできません。しかし、産み分けの確率を上げる方法として、精子と卵子の結びつきについて紹介されることがあります。産み分けをするには、男の子なら卵子とY精子、女の子なら卵子とX精子を結びつきやすくすることが重要です。
男の子の産み分けに必要なY精子は、アルカリ性の環境で生き残りやすい性質を持ちます。女性の膣内は雑菌の侵入を防ぐために、基本的には酸性度が高い状態です。しかし、排卵日になるとアルカリ性が高まる特徴があります。
したがって、排卵日の当日に性交すると男の子になる可能性を高められるといわれています。
一方、女の子の産み分けに重要なX精子は、酸性の環境で生き残りやすいことが特徴です。そのため、排卵日2〜3日前の性交が女の子を産む確率を高めるとされています。
男女を産み分けるために、膣内の環境を調整するゼリーも販売されています。しかし、科学的根拠が乏しく確実な方法とはいえません。
参照:レディスクリニック石黒「男女産み分け」
妊娠中に赤ちゃんの性別が変わることはある?
妊娠中に赤ちゃんの性別が変わることはありません。ただし、エコー検査の誤判定により伝えられていた性別が変わることはあります。
エコー検査では外性器の形で赤ちゃんの性別を判定しますが、外性器の発達が未熟なうちは判断が難しい場合があります。
とくに、男の子の外性器とへその緒は間違われやすい部分です。また、赤ちゃんの体勢や向きによっても性別を見間違えることがあります。
そのため、一度男の子と判定された赤ちゃんが、次回の健診で女の子と判断されることもあります。
妊娠中に赤ちゃんの性別を知るメリット
妊娠中に赤ちゃんの性別を知ることには、3つのメリットがあります。
- 余裕を持って出産準備ができる
- 赤ちゃんの名前を考えておける
- ジェンダーリビールでお披露目できる
出産には多くのものを必要とするため、余裕を持って準備をはじめられるのは大きなメリットです。赤ちゃんの性別がわかれば、肌着やおくるみ、ベビードレスなどを性別に合わせて事前に用意できます。
出産時期は早産などにより変わる場合があるため、性別が分かった時点で準備を進めると出産前に慌てることがありません。
また、赤ちゃんの名前はすぐに決められないことも珍しくありません。性別がわかればいくつか候補となる名前を事前に考えておくことができ、より具体的な名前の検討も可能です。
さらに、赤ちゃんの性別がわかれば両親や友人にサプライズイベントを開催して性別をお披露目できます。もともと海外で定番となっていたジェンダーリビールは、赤ちゃんの性別をお披露目するパーティーとして日本でも浸透してきています。
出産後に赤ちゃんの性別を知るメリット
出産後に赤ちゃんの性別を知るメリットは、以下の2つです。
- 生まれるまでワクワクできる
- エコー検査による誤判定を避けられる
赤ちゃんの性別がわからなければ、どちらの性別で生まれてくるか楽しみながら待つことができます。家族や友人にとっても大きなサプライズとなり、生まれたときの感動がよりいっそう深まるでしょう。
赤ちゃんの性別はエコー検査で判断できる場合がほとんどですが、確実に性別を判定できるわけではありません。そのため、エコー検査で判定した性別にもとづいてベビー用品を用意すると、実際の性別が異なる場合に再度購入を検討する必要があります。
赤ちゃんが生まれてから性別を知りたい場合は、あらかじめ医師にその旨を伝えておきましょう。
赤ちゃんの性別に関するジンクスや占いは当たる?
ジンクスや占いのほとんどは科学的根拠を持ちませんが、なかには実際に調査されたものもあります。
ジンクス | 説明 |
---|---|
つわりの重さ | 男の子よりも女の子を妊娠した方がつわりが重い |
食べ物の好み | 酸っぱい味が好きになると男の子、甘い味が好きになると女の子 |
お腹の出方 | 前に突き出すようなお腹の出方は男の子、横に広がるようなら女の子 |
ママのかかと | 右足のかかとの内側にふくらみがあれば男の子、左足なら女の子 |
ママの体毛 | 体毛が濃くなったら男の子、薄くなったら女の子 |
上の子のつむじ | 右巻きは上の子と同性、左巻きであれば異性 |
つわりの重さと赤ちゃんの性別については、環境省が実際に調査をしました。女の子を妊娠している妊婦はつわりを経験する割合が高く、症状が重いことがわかっています。
また、別の研究では妊娠前から妊娠9週までの間にストレスが高かった母親からは、女の子が生まれる可能性が約2倍になるという結果が出ています。
とはいっても、調査や研究があったとしても傾向を示すだけであり、必ずしも当たるわけではありません。ただし、調査結果を基に女の子や男の子の兆候を計算できる可能性があります。
参照:宮崎大学「のびのびのべルチNEWS VOL.9」
参照:環境省「つわりの程度と胎児の性別、胎児数の関連性について:子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)より」
参照:国立研究開発法人 医薬基盤・健康・栄養研究所「高ストレスのママからは女の子が産まれやすい?」
赤ちゃんの性別は妊娠12週目ごろからエコーで判断可能
繰り返しにはなりますが赤ちゃんの性別は、受精したときに決まります。性別の判断は、エコー検査や染色体の検査などで妊娠12週目以降から可能です。
妊娠中に性別が変わることはありませんが、検査による誤判定で性別が異なる可能性があります。
男女を産み分けたい場合は、男の子ならY精子、女の子ならX精子が結びつきやすいように膣の状態を調整しましょう。
性別を知るメリットは、妊娠中と出産後それぞれにあります。
赤ちゃんの性別も気になるところですが、健康に生まれてきてくれることが一番です。出産の準備を整えて、赤ちゃんの誕生を心待ちにしましょう。