胎児発育不全は、妊婦さんに自覚症状がなく、妊婦健診で見つかるケースが多くあります。複数の原因が重なって起こると考えられ、明確な治療法はありません。胎児発育不全になると、出産でも胎児への負担を考慮する必要があります。
ここでは、胎児発育不全の基礎知識をご紹介します。また、主な原因や治療についてもご紹介するため、妊娠や出産を控える方はぜひ参考にしてください。
胎児発育不全の基礎知識
まずは、胎児発育不全の基礎知識をご紹介します。胎児発育不全は妊婦さん自身の自覚症状がほとんどないため、妊婦健診で定期的に検査を受けることが大切です。
胎児発育不全とは?
「胎児発育不全」とは、胎児の発育が基準値と比べて大きく遅滞している状態のことです。英語の「fetal growth restriction」を略して、「FGR」とも呼ばれることもあります。胎児の推定体重が、該当する妊娠週数の一般的な胎児体重よりも明らかに小さい場合に、胎児発育不全が疑われます。胎児発育不全は、まれにお腹が小さいことを自覚する方もいらっしゃいますが、ほとんどのケースでは妊婦さん自身に自覚症状がありません。
胎児発育不全の診断方法
胎児発育不全は妊婦さんに自覚症状がないため、妊婦検診で検査を受けて見つかることが多くあります。胎児体重基準値からのずれの程度が、-1.5SD値以下である場合が診断の目安とされています。SDとは、平均値から離れている度合いを表す、標準偏差のことです。ただし、超音波検査による体重計測でわかるのは、あくまで胎児の推定体重であることから、総合的に臨床診断を行うよう推奨されています。
胎児発育不全の主な原因と治療方法
胎児発育不全には複数の原因があり、それらが重なって引き起こされると考えられています。ここでは、胎児発育不全の主な原因や治療方法をお伝えしていきます。
主な原因
母体
母体に高血圧・糖尿病・腎臓病などの基礎疾患があったり、妊娠高血圧症候群にかかっていたりする場合に、胎児発育不全が起こることがあります。また、妊婦さんの喫煙や飲酒も原因のひとつとされるため、タバコやお酒は控える必要があるでしょう。胎児の健康のためには、妊娠前から生活習慣を改善したほうが好ましいといえます。
胎盤・臍帯(さいたい)
子宮内にある「胎盤」の役割は、母体血から酸素と栄養を受け取ることです。ところが、胎盤の腫瘍や出血、機能低下などによってこの働きが妨げられると、胎児発育不全が起こる場合があります。また、胎盤から胎児へ血液を運ぶ「臍帯」の異常も原因のひとつです。臍帯が過剰にねじれて起こる臍帯過捻転などにより、胎児への血流が減少することがあります。
胎児
胎児そのものに何らかの原因があり、胎児発育不全となるケースもあります。代表的な例として挙げられるのは、胎児の染色体異常・形態異常・先天性ウイルス感染などです。染色体異常のなかでも、18トリソミー(エドワーズ症候群)や13トリソミー(パトー症候群)は胎児の体が小さいのが特徴で、胎児発育不全を引き起こすといわれています。
治療法
胎児発育不全は、考えられる原因を取り除く以外に、現状では明確な治療法がありません。ただし、妊婦さんはできるだけ安静に過ごすことが重要だとされ、場合によっては入院により経過を観察していきます。その後、出産は胎児への負担を考慮して行われます。胎児の体力次第では、帝王切開での分娩を選択する必要もあるでしょう。
胎児発育不全の原因のひとつ、染色体異常を調べる方法
胎児の染色体異常は、胎児発育不全の原因のひとつとして考えられています。最後に、妊娠中に胎児の染色体異常を調べる出生前診断についてご紹介します。
出生前診断の概要
出生前診断の検査を受けると、赤ちゃんが染色体異常を持っている可能性を、妊娠中に調べられます。検査には「非確定検査」と「確定検査」の種類があり、非確定検査では染色体異常の可能性を調べ、確定検査では染色体異常を確定するのが特徴です。確定検査は検体を採取する際に流産のリスクがありますが、非確定検査のなかには妊婦さんへの採血のみで実施できる検査方法もあります。そのため、最初に非確定検査を受けるのが一般的です。
非確定検査の検査方法のなかでも、NIPT(新型出生前診断)は採血のみで検査が可能で、流産のリスクがありません。安全性が高く、かつ精度の高い検査方法として知られています。
平石クリニックのNIPTの特徴
平石クリニックでは、出生前診断を希望する多くの妊婦さんやご家族へ向けて、NIPTを提供しています。そのため、当院では検査を受ける妊婦さんへの年齢制限を設けていません。採血医療機関は全国にあり、土日でも受検が可能です。
万が一、平石クリニックでNIPTを受検して陽性の判定が出た場合、確定検査の費用は医院が全額負担いたします。認定遺伝カウンセラーへの電話相談を無料でご利用いただけるため、検査の前後でお気軽にお問い合わせください。
検査結果は最短6日で、メールにていち早くお知らせいたします。胎児発育不全の原因のひとつである染色体異常。妊娠中に胎児の健康状態について調べておきたいときは、平石クリニックでのNIPTの受検をご検討ください。
妊娠中に受けられる出生前診断
胎児発育不全は、胎児の発育が基準値と比べて大きく遅滞している状態であり、妊婦さん自身には特に自覚症状がありません。そのため、妊婦健診の超音波検査で発見されることがあります。胎児発育不全が疑われる場合、考えられる原因を取り除くとともに、妊婦さんは安静に過ごしていただくのが一般的です。胎児発育不全の原因のひとつである染色体異常は、出生前診断でお調べいただけます。NIPTの受検は平石クリニックまでお問い合わせください。
運営者情報
NIPT平石クリニック
高齢出産が増えている傾向にある日本で、流産のリスクを抑えた検査が出来るNIPT(新型出生前診断)の重要性を高く考え、広く検査が知れ渡りみなさまに利用していただける事を目指しております。