2人目の妊娠では第一子の妊娠時とは異なる部分があることを知っていますか?
この記事では「2人目の妊娠」について解説していきます。結論、2人目の妊娠は第一子の妊娠とは違うこともあるので注意が必要です。
2人目の妊娠を検討する際、わかりづらい「2人目の妊娠のリアル」を調査した結果をまとめたので、ぜひ見ていただければと思います。
その他にも「2人目不妊」の説明や、「2人目の妊娠の兆候」について説明していきたいと思いますので、ぜひこの記事を読んで2人目の妊娠について知っていただければ幸いです。
また「NIPT」について知りたい方は、こちらで解説を行っていますのでぜひ確認してみてくださいね。
2人目の妊娠の兆候とは?
2人目の妊娠の兆候として代表的なのは、以下の3つです。
- 頻尿
- 嗜好の変化
- むくみの増加
頻尿
妊娠初期に頻尿が起こる原因は、母体の血液量が増えるためと言われています。血液を処理するために腎臓が尿の元を排泄し、膀胱へ流します。
頻尿といえる尿の頻度の目安は、朝起きてから就寝までの排尿回数が8回以上です。
頻尿が発生する時期は個人差がありますが、妊娠6〜8週目ぐらいに頻尿の症状が出るのが一般的です。
妊娠中期になると症状は少し和らぎ、赤ちゃんの成長に応じて子宮が大きくなるとまた頻尿の症状が現れます。
これは、赤ちゃんが膀胱を圧迫するために起こる現象で、妊娠後期によく見られます。頻尿の症状がある時には、トイレを無理に我慢せず、行きたい時に行くようにしましょう。
嗜好の変化
妊娠中には嗜好の変化が起こりやすくなります。これまで問題なく食べていたものが食べられなくなったり、特定のものだけを食べ続けたりするようになります。
また、味が感じにくくなって濃い味付けを求める人も多いです。
多くの場合、嗜好の変化はつわりと同時期に起こる傾向があり、早ければ妊娠5〜6週頃に始まり、遅くても12〜16週頃には終わります。
つわりや嗜好の変化は、ホルモンバランスの急激な変化によるものとされています。
特に黄体ホルモンであるプロゲステロンは、つわりと深い関係がある物質と言われており、嗜好の変化に関係も関係あるでしょう。また、ホルモンバランスの変化によって口の中が渇きやすくなり、味覚が変わるとも言われています。
むくみの増加
手足がパンパンになったり、下半身のだるさや重たさを感じるのがむくみの症状です。妊娠中はエストロゲンの分泌が高まるため、水分が体内に溜め込まれやすくなります。
また、子宮に血液が集まることにより、血液量が増えることも妊娠中のむくみの原因と言われています。
さらに、妊娠の影響により食欲が増加する人もおり、食事から摂取する塩分が増えることもむくみの原因。むくみを悪化させないためには、食生活を整えたり、軽いストレッチをしたりする方法が有効です。
2人目を妊娠しにくくなってしまう理由とは?
1人目に比べて、2人目を妊娠しにくくなったと感じる人もいるようです。2人目を妊娠しにくくなってしまう理由として挙げられるのは、以下の4つです。
- 加齢の影響で機能が低下する
- ホルモンバランスの崩れ
- 子育てによる疲労と性行為の減少
- 帝王切開瘢痕症候群
加齢の影響で機能が低下する
2人目を妊娠する時期は、1人目よりも高年齢化していると言えます。そのため、加齢の影響で妊娠するための身体機能が低下していることが理由で、妊娠しにくくなる場合があります。
女性の場合、35歳を超えると不妊率が急速に増え、40歳以降ではさらに妊娠が難しくなると言われるでしょう。そして、女性が年齢を重ねると妊娠しにくくなる理由の1つには、卵子の質が低下することがあります。
また、その他にも卵管炎や子宮筋腫、子宮内膜症などの病気にかかるリスクが上がります。そのため、受精しても着床や成長を阻害したり、排卵した卵子が卵管に取り込めなかったりなどの状態が原因で不妊が起こる場合があるのです。
ホルモンバランスの崩れ
2人目の妊娠の準備をする場合は、1人目の時に比べホルモンバランスに大きな違いがあります。妊娠や出産そのものだけでなく、出産後の育児疲れやストレスもホルモンバランスを乱す原因です。
1人目の育児により精神的な疲労が溜まると、自律神経が乱れホルモンバランスに影響を与えるでしょう。また、出産により太ってしまった体型を元に戻そうと無理な産後ダイエットをする人もいます。
不健康なダイエットもホルモンバランスを乱し、2人目を妊娠しにくくなる原因になると言えるでしょう。
子育てによる疲労と性行為の減少
不妊の直接的な原因として、性行為の減少も挙げられます。1人目が生まれると、生活環境は大きく変化します。
家事育児の負担がずっと大きくなり、睡眠不足に陥る人も少なくありません。
そのような中で性交渉の回数が減少し、妊娠しにくくなる夫婦もいるでしょう。また、晩婚化が進んでいるため、2人目を考え始めるタイミングが40歳以降になる夫婦も多くいます。
生活環境による疲労に加え、加齢により性欲減退し、妊娠の機会が減少するケースもあるでしょう。
帝王切開瘢痕症候群
帝王切開瘢痕症候群という病気が原因で、2人目を妊娠しにくい場合もあります。これは、1人目の出産の際に帝王切開した人に起こりうるケースです。
帝王切開は子宮の筋肉の一部を切り、赤ちゃんを取り出した後に糸で縫う手術です。この手術の際に、つなぎ目に凹みができ、血液が貯留する場合も。そして、溜まった血液が子宮の奥に流れ込むと、子宮に卵が着床することを阻害する原因にもなります。
この症状は、凹んだ部分の縫い直しや焼却などを行う手術によって改善することが可能です。帝王切開瘢痕症候群が疑われる症状として、生理と別の日の出血や、茶色い出血が続くなどが挙げられます。
帝王切開の経験があり、2人目を妊娠しにくい人は、この病気の可能性について疑ってみてもよいかもしれません。
2人目が妊娠しにくくなってしまった時の対処法とは?
2人目が欲しいのに、どうしても妊娠しにくいという場合にできる対処法は以下の2つです。
- 生活習慣を改善する
- 不妊治療を開始する
生活習慣を改善する
本格的な不妊治療を開始する前に、身近な生活習慣から見直してみるとよいでしょう。大切な生活習慣の1つが食事。適切な栄養素を摂取すると受精卵の質が良くなるとされています。
妊娠に特に関係のある栄養素には以下が挙げられます。
- タンパク質
- ビタミンA、 B、E
- 鉄
- 亜鉛
- カルシウム
- コレステロール
また、適度な運動などによる体重の管理も大切です。体重が標準体重の120%を超えると、不妊症のリスクが2倍以上になるとされています。肥満女性は、エストロゲンが脂肪細胞の働きで過剰に分泌されやすいことが原因です。
反対に、痩せすぎでも妊娠に必要なエストロゲンが十分に産生されにくいため、標準体重を保つことを心がけるとよいでしょう。
不妊治療を開始する
自然妊娠が難しい場合には、不妊治療の開始を検討できます。
不妊治療の種類には以下のものがあります。
- ホルモン療法
- タイミング法
- 人工授精
- 体外受精
- 顕微授精
自然妊娠から近い負担の少ない治療法は、タイミング法です。医師の指導により排卵日を予測し、妊娠率の高い時期を見極める方法。
ホルモン療法は、副作用などもあるため、リスクも考慮した上で進める必要があります。さらに本格的な不妊治療としては、人工授精や体外受精などがありますが、これらは高額な費用がかかるため、費用も含めた計画が必須でしょう。
2人目の妊娠に向けた不妊治療は授乳終了後がベスト
不妊治療を始めるなら、適切なタイミングは授乳終了後です。授乳中は排卵が不安定なため、不妊治療の効果が十分に得られない可能性があります。
また、授乳は子宮の収縮を促すため、通常時よりも流産しやすいリスクも高いです。
そのため、2人目の断乳が済んでから、不妊治療を始める必要があるのです。
2人目と1人目の妊娠症状の違いとは?
2人目と1人目の妊娠では、共通する症状もありますが、異なる部分もあります。
多くの人が違いを感じているのは以下の3つの点です。
- お腹の膨らみが異なる
- 胸の張りが異なる
- 前駆陣痛の有無
お腹の膨らみが異なる
2人目の妊娠は、1人目に比べてお腹の膨らみのスピードや大きさが異なると感じる人が多いようです。早い人では妊娠3ヶ月目、平均的には4ヶ月にお腹が膨らみ出すのが2人目の特徴。
また、1人目の時はゆっくりと膨らみ出すのに対し、2人目は突然お腹が出てきたという人もいます。
大きさも1人目よりも大きいものの、お腹の大きさは生まれてくる赤ちゃんの体重には影響がないです。
胸の張りが異なる
1人目の妊娠の時は胸がパンパンに張ったのに、2人目の時は全く張らなかったという人もいるようです。妊娠時の胸の張りの原因は、卵胞ホルモン(エストロゲン)や黄体ホルモン(プロゲステロン)とされています。
1人目と2人目で違いがあるのは、ホルモンの分泌活動の違いも1つの原因と考えられます。しかし、1人目2人目に関わらず胸の張りの度合いには個人差も大きくあるようです。
前駆陣痛の有無
前駆陣痛とは、分娩の時に起こる陣痛よりも前に起こる軽めの痛みです。真の陣痛に比べて間隔や持続時間が不規則なのが特徴的です。
前駆陣痛からそのまま出産に入る場合もありますが、多くの場合は一旦痛みが引きます。
この前駆陣痛が1人目と2人目では異なる場合があります。人によって、1人目ではあったのに2人目ではなかった、または1人目の時はなかったのに2人目はあったなどの個人差があるようです。
2人目の妊娠のタイミングの決め方とは?
2人目の妊娠を計画するなら、いつ頃が適切でしょうか?
タイミングを決める上で検討できるのは、以下の3つのポイントです。
- 1人目の子供と年子にならないタイミング
- 会社の育休制度との兼ね合い
- 夫婦の年齢のタイミング
1人目の子供と年子にならないタイミング
年子は、1人目の子供の授乳期が終わってすぐ2人目が生まれるタイミングとなります。そのため、一番体力的にきつい時期を連続で迎えることとなり、母親の負担は大きいです。
また、1〜2歳は自我が芽生え、イヤイヤ期と言われる時期を迎えます。
下の子の授乳や離乳食の準備と上の子のイヤイヤ期が重なってしまうのも大変な理由です。また、子供が大きくなってからも入学など経済的な負担が大きいイベントが2年連続でやってくることにもなります。
一方、年子は親が授乳や離乳などを経験してすぐ、感覚を忘れないうちに下の子の世話に生かせるなどのメリットもあります。どちらの方が負担が少ないかを検討した上で、タイミングを決めるとよいでしょう。
会社の育休制度との兼ね合い
会社の育休制度についても検討したいところです。
職場によって周囲のサポートを得やすい時期や大掛かりなプロジェクトが済んだ後などの適切なタイミングも異なるでしょう。
夫婦の年齢のタイミング
妊活において避けて通れないのは、年齢のタイミングです。年齢を重ねればそれだけ妊娠しづらくなり、妊娠後のリスクも高まります。
そのため、2人目を検討しているなら、状況が許す限り早めの妊活を計画する人もいるでしょう。
2人目の妊娠で大変なこととは?
2人目を妊娠するとなると、大変な事柄もあります。
以下の3つについては、事前に心算をしておく必要があるでしょう。
- 金銭的な負担が大きくなる
- 第一子の面倒を見ながらになってしまう
- 加齢により体力が落ちている
金銭的な負担が大きくなる
2人目の妊娠を計画する前には、金銭的なことも考えておくべきです。子育てには多くの費用がかかり、2人目が生まれればその負担は2倍になります。
1人目の出産や育児により、思うように働けず収入が得られないケースもあるでしょう。そのため、金銭的な負担は前もって計画すべきことの1つと言えます。
第一子の面倒を見ながらになってしまう
1人目と2人目の育児で大きく違う点は、同時に2人の面倒を見なければいけないという点です。
乳児期のお世話は非常に手がかかるものですが、注意を向けてもらえない寂しさから1人目の子供が赤ちゃん返りするというのはよくありがちなケース。2倍の労力がかかる分、周囲のサポートをより多く得られないかなど、事前に検討しておくとよいでしょう。
加齢により体力が落ちている
1人目から期間を開けて2人目を出産する場合、加齢により体力が落ちている可能性も考えられます。1人目の時にはそれほど辛く感じなかったことも、2人目では体力的に限界を感じる場合もあるかもしれません。
加齢による体力の衰えも加味して、母親1人で育児をこなさなければならない状況を減らすなどの工夫が必要です。
2人目はそもそも妊娠しやすい?
2人目が妊娠しやすいかどうかは、個人による、というのが答えです。妊娠中のホルモンの働きにより、大きく体質が変わる人がいます。
月経不順が治ったり、生理痛が軽くなったりなど好転する人もおり、妊娠しやすくなることもあるとされるでしょう。
一方で、体質が悪い方の変化する人もおり、2人目以降不妊になってしまうケースもあります。
2人目を妊娠したらしっかりした準備が重要
この記事のポイントをまとめると以下の通りです。
- 2人目は妊娠しにくくなる場合がある
- 2人目と1人目では妊娠の兆候が異なる場合がある
- 2人目で大変なことは事前に知って準備が必要
2人目と1人目を産むときでは、母体のホルモンバランスや年齢などが異なります。そのため、妊娠しにくくなる場合があったり、妊娠の兆候が異なったりすることもあります。
また、2人目は1人目の子育てをしながらの出産、授乳になるので、大変さに備えた準備も必要です。
この記事で2人目の妊娠について関心を持たれましたら、夫婦で具体的な計画の話し合いから始めてみてください。