2020.06.24 Wed

40代で初産を迎える人の割合と、知っておきたい高齢出産のリスク


一般的に、40代での出産は母子ともに負担が大きいといわれますが、なかには高齢での出産をする方も少なからずいらっしゃいます。40歳以降に初産を迎えるケースも珍しくありません。一方で、高齢出産にはリスクがあるのも事実です。

 

ここでは、40代で初産を迎える人の割合や、高齢出産のリスクについてお伝えします。今後妊娠・出産を控えている方は、参考にご一読ください。

 

40代で初産を迎える人はどれくらいいる?

国内における40代の出生数は全体の5.8%で、40代の出産のうち30~40%が初産です。ここでは、厚生労働省が発表した2018年のデータと、高齢出産の基礎知識をお伝えします。

 

母親が40代以上の出生数

そもそも40代以上で子どもを産む女性は、どれくらいいるのでしょうか。厚生労働省が発表した2018年のデータによると、母親の年齢が40歳以上の出生数は5万2917人でした。こちらは全体の出生数である91万8397人のうち、5.8%にあたります。さらに内訳を確認すると、40~44歳の出生数は5万1258人、45歳以上の出生数は1659人でした。なかでも注目したいのは、45歳以上の出生数が2015年の1308人以来、年々増加傾向にあることです。国内では、40代以上の女性が母親になるケースが決して少なくありません。

 

40代の初産の割合

なかには40代で初めての出産を経験する方もいらっしゃいます。割合でいうと、40代の出産のうち30~40%が初産です。40歳以上の出生数である5万2917人のうち、第1子の数は1万9422人であり、割合は36.7%となっています。年齢別に見ると、40~44歳の初産の割合は36.4%で、5万1258人のうち1万8656人が第1子です。45歳以上の初産の割合は46.2%で、1659人のうち766人が第1子というデータがあります。40代での初産についても、2015年より増加傾向にあるのが特徴です。

 

【出典】厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」より「結果の概況」

https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/kekka30-190626.pdf

 

40代の妊娠・出産が一般的に難しいと考えられている理由

一般的に、40代での妊娠や出産は、20~30代と比べて難しいと考えられています。その理由は、年齢が高くなるとともに妊娠する力である「妊孕力(にんようりょく)」が低下するためです。妊孕力の低下は35歳以上で顕著になります。自然妊娠率が下がるため、不妊治療に臨む方も少なくありません。国内では40代で出産を経験するケースが珍しくありませんが、あらかじめ高齢出産のリスクや注意点を理解しておくことが大切です。

 

高齢出産のリスクと40代の初産の注意点

高齢での妊娠出産は、母体にも胎児にもリスクがあり、かつ出産による負担や難産などに注意が必要です。40代での初産を控えている方は、ぜひ参考にご一読ください。

 

高齢出産のリスク

女性が妊娠する年齢が高くなると、流産率も高くなる傾向にあります。その原因のひとつとして考えられているのが、加齢にともなう卵子の老化です。卵子が老化すると、染色体異常の子どもが産まれる確率も上がるといわれます。妊婦さんやご家族は、生まれてくる子どもの将来について考え、早めに備える必要があるでしょう。また、高齢出産では妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などを発症しやすいため、妊婦さんの体調にも注意が必要です。

 

40代の初産の注意点

40代で初産を迎える方は、出産が長引くことで母子ともに負担がかかるのを避けるため、帝王切開が必要になるケースが多くあります。難産の主な原因として挙げられるのは、妊娠高血圧症候群・前置胎盤・加齢にともなう子宮の筋肉の伸縮性低下などです。なかでも40代後半以降の出産では、陣痛がなかなか来ないこともあるようです。この場合、妊娠後期の経過を観察しつつ、予定帝王切開を選択する可能性があります。

 

40代で迎える初産の不安を和らげるためにできること

40代で初めて出産を経験する方は、自分と子どもの健康状態に不安を感じるかもしれません。そこで、少しでも不安を和らげるためのポイントをお伝えします。

 

妊娠前からできること

今後に妊娠の予定がある方は、子宮筋腫や子宮内膜症といった婦人科の持病がある場合、早めに治療をしておきましょう。妊娠を希望する時期に病気の治療が重ならないよう、妊娠前から少しずつ準備を進めておくと安心です。また、妊娠中に適正体重を保つためにも、妊娠前から肥満や痩せすぎに注意し、生活習慣を整えるよう心がけます。肥満や痩せすぎは妊娠・出産時のリスクにつながるため、ご自身の体重を管理してください。

 

妊娠中にできること

妊娠中の日常生活では、食事の栄養バランスに気をつけて、適度な運動に取り組みましょう。特に、40代の方は出産に必要な体力をつけることが大切です。マタニティヨガやストレッチなどの運動で体力づくりを行うと同時に、過剰な体重増加を防ぎましょう。仕事を続けている方は無理のない範囲で働き、できるだけストレスをためないようにします。胎児の健康状態が心配になりやすい方は、出生前診断を受けるのもひとつの手です。

 

40代の初産婦さんもNIPTを受検可能

厚生労働省が発表したデータによれば、国内における40代の出産のうち、初産の割合は30~40%となっています。高齢で初産を経験する女性は決して少なくありません。しかし、40代での妊娠・出産にはリスクがあり、母子ともに出産による負担が大きいといえます。妊娠の前後には健康維持に取り組み、高齢出産への不安を和らげましょう。

 

平石クリニックでは、胎児の染色体異常の可能性を調べる、NIPT(新型出生前診断)を提供しています。NIPTは妊婦さんへの採血のみで実施できる検査方法です。胎児の健康状態が気になるとき、妊娠10週から受検していただけます。当院のNIPTには、妊婦さんの年齢制限がございません。検査結果は最短6日でお伝えいたします。

 

NIPTの検査についてわからないことや不安なことがあれば、認定遺伝カウンセラーによる無料の電話相談をご利用ください。胎児の染色体異常の可能性を早い段階で調べておくと、妊婦さんやご家族は将来へ向けて備えやすくなります。40代で初めての妊娠・出産を経験する受検者さまも、どうぞお気軽に平石クリニックまでお問い合わせください。

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