国内では女性の出産年齢が上がり、高齢出産が多い傾向にあります。40代は一般的に高齢出産と呼ばれ、妊娠や出産でのリスクが高くなる時期です。今後に出産を控える妊婦さんやご家族は、40代での出産に必要な知識を身につけておきましょう。
ここでは、40代で出産するリスクについてご紹介します。高齢出産に備えて胎児の染色体異常を調べるなら、出生前診断の受検をご検討ください。
40代の出産の現状
日本産科婦人科学会では、35歳以上の初産婦を「高齢出産」と定義しています。まずは、高齢出産にあたる40代での出産について、国内の現状をお伝えします。
女性の出産年齢
国内では、女性の出産年齢が上がっている状況にあります。厚生労働省が発表したデータによれば、第一子出生時の母親の平均年齢は上昇傾向にあり、2015年には平均30.7歳となりました。このような女性の出産年齢の上昇の主な原因として、晩婚化が挙げられます。女性が仕事におけるキャリアを維持する一方で、できるだけリスクの低い年齢で出産に臨む難しさは、社会において大きな課題として捉えられています。
40代で出産する人の数
国内で出産する人のなかで、40代で子どもを産む女性はどれくらいいるのでしょうか。2018年のデータによれば、出生数91万8397人のうち、母親の年齢が40歳以上の出生数は5万2917人です。割合で見ると全体の5.8%にあたります。さらには、母親の年齢が45歳以上の出生数は、2015年から年々増加しています。5歳階級で見たほかの年齢では、2017年から2018年で出生数が減少しているのに対して、高齢での出産が増えている様子がうかがえます。
【出典】厚生労働省「平成30年(2018)人口動態統計月報年計(概数)の概況」より「結果の概況」
https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai18/dl/kekka30-190626.pdf
40代の出産で想定されるリスク
40代での出産は、20代や30代での出産と比べて、どのようなリスクが懸念されるのでしょうか。ここでは、妊婦さんが理解しておきたいさまざまなリスクをご紹介します。
流産
女性の出産年齢が上がると、流産のリスクが高まります。流産とは、妊娠22週に満たない胎児が、妊娠を継続できずに亡くなってしまうことです。流産の原因でもっとも多いのは胎児の染色体異常だといわれ、日常生活における妊婦さんの行動が流産につながるケースはほとんどありません。母体の加齢とともに卵子が老化すると、染色体異常や受精後の胚発育の悪化などが起こりやすく、流産率に影響を与えると考えられています。
合併症
高齢で妊娠した場合、妊婦さんが妊娠にともなう合併症を発症しやすくなります。たとえば、妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などはその一例です。妊娠高血圧症候群とは妊娠中の血圧が正常よりも高い状態、妊娠糖尿病とは妊娠中の血糖が正常よりも高い状態を指します。いずれも、肥満傾向にある方は発症するリスクが高いといわれるため注意が必要です。40代での出産を控える方は、妊娠中の食生活を見直し、健康維持に努めましょう。
赤ちゃんの染色体異常
出産年齢が上がると、染色体異常を持つ子どもが生まれる確率が上がります。染色体異常とは、染色体の数や構造などに何らかの異常が見られることです。なかでも、ダウン症の子どもが生まれる確率は、高齢出産になるほど高いといわれます。染色体異常を持つ胎児は早い段階で流産が起こりやすく、出生後も身体的な異常が見られたり、病気が起こったりする場合があります。胎児の染色体異常の可能性は、出生前に調べることが可能です。
難産
40代の出産では、難産になりやすいと懸念されています。加齢にともない産道・子宮頚管・子宮口が硬くなるためです。難産は母子ともに大きな負担がかかり、状況によっては帝王切開を行うこともあります。妊婦さんの年齢にかかわらず難産になる可能性はありますが、高齢出産ではリスクが高いことを理解しておきましょう。妊娠中にマタニティヨガやストレッチに取り組み、出産前までに骨盤まわりの筋肉を鍛えておく方法もあります。
40代の出産で検討したい出生前診断とは?
40代の出産のリスクに備えて、出生前診断を受ける選択肢があります。胎児の先天異常を早めに知りたいとき、NIPT(新型出生前診断)の受検をおすすめします。
出生前診断とは?
出生前診断とは、胎児に特定の先天異常がないか調べる方法です。前述の通り、40代の出産では染色体異常を持つ子どもが生まれる確率が上がります。そのため、妊婦さんが35歳以上で高齢出産にあたる場合、出生前診断を勧められることがあります。出生前診断で調べられる染色体異常の例として挙げられるのは、「21トリソミー(ダウン症候群)」「18トリソミー(エドワーズ症候群)」「13トリソミー(パトー症候群)」などです。
出生前診断には、「非確定検査」と「確定検査」という種類があります。このうち検査精度の高い確定検査を受けると、胎児の染色体異常を確定できます。ただし、確定検査では母体の腹部に針を刺して検体を採取する手技が行われるため、流産のリスクに留意しなければなりません。そのため、まずは流産のリスクがほとんどない非確定検査を受検し、陽性判定が出た場合に確定検査の受検を検討する流れが一般的です。
非確定検査の例として、コンバインド検査・母体血清マーカー検査(クアトロテスト)・NIPT(新型出生前診断)などが挙げられます。一方、確定検査の例として挙げられるのは、絨毛(じゅうもう)検査や羊水検査などです。なかでも非確定検査のNIPTは、妊婦さんへの採血のみで実施できる、安全性が高く、検査精度も高い検査方法として注目されています。妊娠10週から受検できるため、胎児の染色体異常をできるだけ早めに確認したい方にも最適です。
平石クリニックのNIPTの特徴
平石クリニックでは、出生前診断のなかでも非確定検査のNIPT(新型出生前診断)を提供しています。当院のNIPTは、妊婦さんへの年齢制限がございません。検査結果は最短6日でお伝えが可能です。また、当院でNIPTを受検して陽性の判定が出た場合、確定検査である絨毛検査や羊水検査の費用は、医院側で全額負担いたします。出生前診断の受検前後には、認定遺伝カウンセラーによる無料の電話相談をご利用いただけます。40代での妊娠と出産に備えるため、平石クリニックのNIPTをご活用ください。
40代での出産へ向けて準備しましょう
40代での出産は、日本産科婦人科学会の定義では高齢出産にあたり、20代や30代での出産と比べてリスクが懸念されます。流産や難産、妊娠中の合併症のほか、胎児の染色体異常も確率が高いといわれます。染色体異常の可能性は、出生前診断で調べることが可能です。平石クリニックでは、検査を必要とするより多くの妊婦さんにNIPTを受検する機会を提供しております。高齢出産を控えた妊婦さんやご家族は、お気軽にお問い合わせください。
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