2022.08.06 Sat

NIPT(新型出生前診断)はいつまで受けられる?何週での受検が適切か解説

NIPT検査は妊娠何週まで受診できる?16週までと推奨時期が決まっている理由も紹介

NIPT(新型出生前診断)を検討している人のなかには、受ける時期で迷っている人もいるのではないでしょうか。NIPTにはいつまでという明確な期限はありませんが、受検の推奨期間を過ぎると検査が受けられなくなる可能性もあります。

本記事ではNIPTの推奨期間や適切なタイミング、推奨期間外に受検するデメリットなどを解説します。NIPTの受検を検討している人は、ぜひ参考にしてください。

NIPTはいつからいつまで受けられる?推奨期間と適切なタイミング

NIPTは妊娠何週まで受けることができる?

NIPTは妊娠10週以降であればいつでも受診が可能ですが、一般的には18週頃までの受検が推奨されています。NIPTは妊婦の血液を採取・分析して、胎児に以下の染色体異常の可能性がないかを調べます。

  • 13トリソミー
  • 18トリソミー
  • 21トリソミー(ダウン症)

 

とくに21トリソミーに対する検査感度は99.1%と精度が高いです。検査結果は陰性・陽性・判定保留の3つで判定され、陽性・判定保留であれば確定検査を受けるかどうか検討する必要があります。

確定検査は一般的に妊娠11~18週での受検が推奨されているため、確定検査の受検も考慮すると、妊娠10週頃の受検がおすすめです。NIPTの受検が遅くなれば、NIPTを受けた後の確定診断の実施や中絶の検討が難しくなる可能性があります。このような事態を避けるためにも、できるだけ早いタイミングで受検しましょう。

 

参照:京都済生会病院「出生前診断について ― 血液検査で赤ちゃんの染色体異常がわかるNIPT ―
参照:日本産婦人科医会「15.超音波検査と染色体検査との関連(出生前診断について)

NIPTを推奨期間外に受検するとどうなる?

NIPTを受診するベストな時期とは?

NIPTを推奨期間外に受検すると、以下の問題が起こる可能性があります。

  • 検査結果が判定保留になる可能性がある
  • 確定診断の実施期間を過ぎてしまう
  • 中絶の判断が難しくなる可能性がある

 

それぞれ解説します。

検査結果が判定保留になる可能性がある

妊娠10週より前に実施すると、妊婦さんの血液中の胎児のDNA濃度が薄く、検査結果が判定保留になる可能性があります。胎児のDNAは妊娠週数が進むにつれて増加するため、早過ぎると十分なDNA量が取れない場合があるからです。

判定保留になった場合、DNA量が安定するまで期間を空けて再度NIPTを受検するか、確定検査を受けるかを検討します。

なお、NIPTの検査結果が判定保留になる確率は、0.3~0.4%です。1%未満ではありますが、ゼロではないことを考慮すると適切なタイミングでの受検が望ましいでしょう。

 

参照:京都済生会病院「出生前診断について ― 血液検査で赤ちゃんの染色体異常がわかるNIPT ―

確定診断の実施期間を過ぎてしまう

NIPTの受検が遅い場合、確定診断の実施期間を過ぎてしまう可能性があります。

NIPTはあくまで染色体異常の可能性の有無を調べる非確定検査です。そのため、NIPTの検査結果が陽性や判定保留だった場合、妊娠11週以降から受けられる絨毛検査や羊水検査といった確定検査を受ける必要があります。

確定検査が受けられるのは妊娠11週以降のため、NIPTの受検が遅いと確定検査が受けられない可能性があります。

NIPTの検査結果が出るのは、採血から1~2週間後です。検査結果を待っていると確定検査を受けられる期間を過ぎてしまう可能性もあるため、万が一に備え、できるだけ早めに受検しましょう。

 

参照:日本産婦人科医会「15.超音波検査と染色体検査との関連(出生前診断について)

中絶の判断が難しくなる可能性がある

胎児の染色体異常の発見が遅くなれば、その分中絶の判断が難しくなる可能性があります。

NIPTで胎児の染色体異常の可能性が高いとの結果が出た場合、中絶という選択も考えられます。ただし、母体保護法では中絶ができるのは妊娠21週6日までと定められており、この期間を過ぎると中絶できません。

また、妊娠週数が進むにつれて中絶に伴う妊婦さんの身体的・精神的負担が大きくなることへも考慮が必要です。妊娠11週6日までの初期中絶は、吸引法や掻爬(そうは)法という母体への負担が少ない方法で手術します。

妊娠12週以降の中期中絶では人工的に陣痛を起こして流産させるため、初期中絶よりも母体への負担が大きくなります。

母体への負担を減らすためにも、早めに検査を受け、今後の選択について十分に検討できる時間を確保しましょう。

 

参照:埼玉県「人工妊娠中絶に関する情報について

NIPT受検後の確定診断はいつまで受けられる?

NIPTはいつから受診できる?

NIPT受検後に2種類の確定診断が受けられるのは、それぞれ以下のタイミングです。

  • 羊水検査:妊娠15~18週
  • 絨毛検査:妊娠11~15週

 

万が一陽性または判定保留になった場合、確定検査の受検が必要です。それぞれの実施期間を考慮して、NIPTを受検するタイミングを検討しましょう。

羊水検査

羊水検査は妊娠15~18週に受けられ、検査結果が出るまで2~3週間程度の期間を要する確定検査です。妊婦さんの子宮内から羊水を採取し、羊水内の胎児の染色体を培養して調べます。

羊水検査では超音波検査で胎盤や胎児の位置を確認し、妊婦さんのお腹に穿刺針(せんししん)と呼ばれる細い注射針を刺して羊水を採取します。羊水から直接胎児のDNAを採取・培養するため、染色体異常の有無の確定診断が可能です。

お腹を通して子宮へ針を刺すため、出血や感染、破水などが起こる可能性があります。また、羊水検査は流産が起こる確率が0.1~0.3%である点も考慮が必要です。

 

参照:慶應義塾大学病院医療・健康情報サイトKOMPAS「羊水検査

絨毛検査

絨毛検査は、羊水検査よりも早く妊娠11~15週頃に受けられます。検査結果が出るまでの期間は、羊水検査と同じく2~3週間程度です。

絨毛検査では、胎盤の一部である絨毛を採取し、絨毛の細胞を培養して胎児の染色体を調べます。

採取方法は経腹法と経膣法の2つです。経腹法はお腹から注射針を刺して採取し、経膣法では絨毛生検鉗子と呼ばれる器具を膣や子宮頸管に挿入して採取します。

絨毛検査も出血や破水、感染症などの可能性がある検査です。流産のリスクは羊水検査よりも高く、1%程度あることにも注意しましょう。

 

参照:兵庫医科大学病院「絨毛検査とは
参照:日本産婦人科医会「15.超音波検査と染色体検査との関連(出生前診断について)

NIPTはいつまでに受検できるか把握しておこう

NIPTの精度が落ちてしまう

NIPTは妊娠10~18週が受検推奨期間とされる、検査精度も高い出生前診断検査です。受検推奨期間外に受けると、確定検査が受けられなかったり中絶の判断が難しくなったりするため、妊娠10週頃の受検がおすすめです。

もっと早く染色体異常の可能性を確認したい場合は、妊娠6週目から受けられる早期NIPTを検討してみましょう。

平石クリニックの早期NIPTは、1回分の費用で妊娠6週以降と妊娠9週以降の2回の受検が可能です。早期NIPTだけでなく推奨期間内に再度NIPTを受検できるため、不安な気持ちを減らしながら妊娠期間を過ごせるでしょう。

妊娠したら早めにNIPTを受検したいと考えている方は、ぜひ平石クリニックへご相談ください。

NIPT平石クリニック

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