受検者様からのご相談
認定施設と無認定施設の違いは何ですか?
検査精度はどちらが優れていますか?
無認定施設で受けても大丈夫なのでしょうか?
ご相談をお受けして
1.認定施設、無認定施設とは?
NIPT(新型出生前検査)の受検施設は「認定施設」「無認定施設」の2つに分類されます。
◼︎「認定施設」……日本医学会と日本産科婦人科学会が掲げた指針に基づき、認定されている施設のこと。
(「認可施設」とも呼ばれます。)
主に大学病院が認定施設に該当します。
◼︎「無認定施設」……認定施設以外の施設のこと。上記の指針に該当していなかったり、該当していても未だ認定されていない施設も含む。
(「非認定施設」や「無認可施設」、「認定外施設」とも呼ばれます。)
平石クリニックや各提携院、インターネット検索で表示されるクリニックや企業が無認定施設に該当します。
2.認定施設と無認定施設の違いは?
▶︎認定施設には受検の条件があり、検査項目が限られる
受検される「妊婦様側にも条件がある」のが認定施設です。
例えば、
●出産時のご年齢が35歳以上である事
●胎児に染色体異常の可能性が指摘された場合
●染色体異常を有する胎児を妊娠または出産したことがある場合
●パートナー様と共に3度来院される事
(受検前のご説明、受検、結果お渡しの際)
等です。
医師からの紹介状が必要な場合もあります。
検査できる項目は、21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)に限定されています。
上記以外の常染色体(1〜22番染色体)や、性染色体の検査、また微小欠失検査はおこないません。
一般的には、無認定施設よりも認定施設のほうがフォロー体制がしっかりしています。
ただし、認定施設のすべてがそうともいえません。
丁寧なカウンセリングがなされているところもあれば、NIPTの概要を一読するだけで終わるところもあり様々です。
認定施設での受検を希望される方は、身近な方やインターネットのクチコミも参考に比較検討されることをお勧めします。
▶︎無認定施設は受検の条件がなく、検査項目は選択制
NIPTを受けたいと思われる妊婦様がすぐに受検できるというのが特長です。
年齢制限はありません。
ご来院は妊婦様が採血に足を運んでいただく一度きりです。
フォロー体制は一般的に万全でないところが多く、その点が無認定施設の最大の欠点です。
なお当院の場合、結果を問わず認定遺伝カウンセラーとの電話相談をご利用いただけます。
認定施設におけるカウンセリングの場合、一般的に30分5000円等、時間制限があったり診療費用がかかったりします。。
当院では無料且つ回数制限を設けていないため、何度でも専門家にご相談いただくことが可能です。
認定施設のような対面でのカウンセリングではありませんが、フォロー体制は全く劣りません。
また陽性だった際に必要な確定検査(絨毛検査または羊水検査)の費用は、当院にて全額負担いたしております。※
受検施設につきましては、当院からのご紹介・指定はありません。
つまり、全国どちらの施設でも受検可能です。
(※当院独自のフォロー制度です。無認定施設すべてがそうではありませんので、事前にご確認ください。)
無認定施設における検査項目は、複数から選択できるのが一般的です。
21トリソミー(ダウン症候群)、18トリソミー(エドワーズ症候群)、13トリソミー(パトー症候群)に限りません。
ただし、検査項目があればあるほど良いというわけではありません。
残念ながら、確定診断でさえも正しく判別できない項目を用意し、結果的に妊婦様の不安を煽るだけの検査プランも散見されています。
大切な赤ちゃんです。
倫理観のある検査施設でのご受検を願っております。
なお、当院の検査プランに関しては『NIPTはどのプランが一番良いのか?』をご参照ください。
3.検査精度はどちらが優れている?
検査精度において、認定施設、無認定施設での差はほぼありません。
どちらで採血されても、検体は検査会社に輸送しそちらで検査するためです。
なおNIPTの性質上、陰性であればその的中率は99.9%以上と精度が高いため安心できます。
陽性であれば確実とはいえない※ため、確定検査が必要です。
この点は認定・無認定含め、どちらの施設で受検されても変わらないNIPTの原則です。
※例)21トリソミー(ダウン症候群)の陽性的中率
20代後半…49.8%、35歳…76.7%、40歳…90.9%
18トリソミー、13トリソミーの陽性的中率はさらに下がります。
……NIPTコンソーシアムHP(URL:https://bit.ly/3IhQsdf)より
母体年齢、検査項目、受検施設に関係なく99.9%と高いのが特長です。
つまり、NIPTで陰性でしたらそこで検査終了です。
▶︎陽性的中率……NIPTの結果が陽性だった際、実際の赤ちゃんに該当の染色体異常がある確率。
どの検査施設で受検されても、陽性的中率は一律でなく母体年齢、検査項目によって大きく変わります。
スクリーニング検査には限界があるため、NIPT陽性でも実際の赤ちゃんには何の染色体異常も無い可能性も十分あります。
したがって、妊娠の中断も選択肢にある場合には得に、確定診断にて確かめることが大切です。
4.無認定施設で受検しても問題ない?
問題ありません。
「無認定」との響きからご不安になられる妊婦様も多いと思いますが、現在認定されている施設以外は全て無認定施設となります。
冒頭でもお伝えしました通り、認定の判断基準は民間団体が定めたものです。
無認定施設での受検が違法だったり拘束力があったりするわけではありませんのでご安心ください。
受検者数の割合は年々「無認定施設」が増え、現在では「認定施設」を超えています。
学会が懸念しているのは「フォロー体制の無い無認可施設で受検して、妊婦様が不安になること」や「正しい情報提供なく、よくわからないままに誤った判断をしてしまうこと」です。
つまり、
・「NIPTで陽性だった場合に確定診断が必要」という情報提供がなされていない
・検査前後の専門家によるフォロー体制が整っていない
といった施設での受検はお勧めできません。
万が一の結果も起こりうるのがNIPTです。
認定施設・無認定施設問わず、フォロー体制のしっかりした検査施設でのご受検をお勧めいたします。
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