妊婦様からのご相談
妊活中です。
染色体の検査に「PGT-A」というものがあるそうですが、どういった検査ですか?「NIPT」とはどう違うのでしょうか?
ご相談をお受けして
お答えします。
「PGT-A」も「NIPT(出生前検査)」も染色体検査です。
検査をおこなうタイミングや検査対象、費用等が大きく異なります。
PGT」とは?
「PGT」は着床前検査、つまり妊娠が成立する前におこなう検査です。
体外受精や顕微授精において「胚(受精卵)」の細胞から染色体等を検査します。
そして、異常が無いとされた胚(受精卵)を子宮に戻し着床させます。
①胚の「染色体数」を検査するPGT-A
②胚の「染色体構造」を検査するPGT-SR
などがあります。
改めてNIPT(出生前検査)とは?
一方、「NIPT」は出生前検査のひとつです。
着床後、つまり妊娠が成立したあとにおこなう検査です。
NIPTもPGT同様、
①「染色体数」を検査するトリソミー検査
②「染色体構造」を検査する微小欠失検査
があります。
それぞれの検査対象
PGTは妊娠成立前、NIPTは妊娠成立後の検査だと前述しました。
続いて検査対象の違いについてお話します。
NIPTはどなたでも受けられる検査であるのに対し、PGTの検査対象者は限られます。
PGT-A(異数性の検査)やPGT-SR(構造異常の検査)は不妊症および不育症の方、
PGT-M(単一遺伝子欠損を検査)は重篤な遺伝性疾患の方を対象としています。
費用も数万円から受検できるNIPTとは異なり、PGTは100万円近くを要します。(病院により異なります)
なかには、体外受精や顕微授精の過程でPGT、妊娠成立後にはNIPT、というように二度にわたり染色体検査をされる方もいらっしゃいます。
どちらを受けたらいいの?どちらかだけでいいの?
・体外受精や顕微授精においてPGTだけを受けられる方
・妊娠成立後にNIPTだけを受けられる方
・両方受けられる方
実に様々です。
人によって「何をどこまで知れば安心できるか」が異なるためでしょう。
いずれの選択も間違いではありません。
一方で、産婦人科医はこの点をどう見ているのでしょうか。
詳しくはPGT-Aを受けていたらNIPTは不要?
(準備中)にてお話いたします。
ご相談をふりかえり
我々ができることは、正しい情報を妊婦様やパートナー様にご提供することです。
正しい情報を元に、お二人が選択される答えを応援します。
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