NIPTの検査費用はどのくらいかかる?

コラム

NIPTは胎児に染色体異常があるかどうかを調べることができる検査として、2013年から日本ではおこなわれるようになりました。胎児に染色体異常のリスクがあるということが明らかになるだけでなく、出産前に胎児の状態がわかるので、妊婦や家族にその後の準備がしやすくなるなどのメリットもあります。また採血だけで検査をすることができるということから、非常に母体に優しく負担が少ない検査としても注目を集めています。ではこの検査ですが、実際に受ける場合はいったいどれくらいの費用がかかることになるのでしょうか、検査に興味のある人は、ぜひその費用についても理解しておきましょう。

NIPTは受けるかどうか決められる検査

妊娠するといろいろな検査を受けることになりますが、NIPT自体は受けるかどうかを本人が決めることができるようになっています。だから、受けないという選択をしたとしても決して問題視されてしまうとか、罰則があるというわけでもありません。ただ、受けるかどうかを本人が決めることができる検査なので、自由診療扱いとなり、費用は全額自費でということになります。また、医療機関によってその金額が違っているので、どこでも同じ金額で検査を受けることができるわけではないというのを理解しておきましょう。したがって、できるだけ安く検査を受けたいのであれば、最初から安く検査をおこなうところを探すのも一つの方法です。また、検査には少なくとも数万円はかかりますが、この費用自体は医療費控除の対象とはみなされないので、その点も理解しておきましょう。これは、NIPT自体が診断の一種となっており、治療行為とはみなされないというのが大きく関係しています。もちろん、医療費控除が受けられないならできるだけ安いところでと考える人もいるでしょうが、これも注意が必要です。できるだけ安全に検査を受けるためにも、費用だけでなくNIPTについてもしっかりとまずは理解するところから始めると良いでしょう。

認可されている医療機関で検査を受ける場合

現在NIPTを受けられる医療機関には2種類あり、その一つが日本産科婦人科学会から認定されている認定施設ということになります。この場合は、15万円から20万円程度で検査を受けることができるようになっていますが、この金額の差は自由診療だというのが大きく関係しています。NIPTでは21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーと3種類の疾患を調べることができるようになっています。3つでは少々足りないのではないかと感じる人もいるかもしれませんが、実はこの3つで染色体疾患の約7割を占めているということも知っておくと良いでしょう。検査によってもし陽性となった場合は、絨毛検査や羊水検査を受けることになり、これによって染色体異常があるかどうかが確定されます。医療機関によっても違っていますが、この費用には受診費用カウンセリング、結果説明、採血などの費用が含まれています。また、陽性の場合は確定検査を受けることになりますが、その費用が含まれているところも決して少なくないというのも理解しておくと良いでしょう。また全ての産婦人科でこの検査をおこなっているわけではないので、ときには別の医療機関で検査だけは受けなければならないということにもなりえます。この場合は初診料が発生し、紹介状があるかどうかによっても支払う費用に数千円の差が出るので注意すると良いでしょう。また病院側に紹介状を書いてもらうためにも費用がかかるので、いろいろと細々とした出費がある可能性があると理解しておくことをおすすめします。費用に関しては、病院のホームページがある場合はしっかりと書かれている場合も結構あるので、あらかじめ調べておくと良いでしょう。もちろん、どれくらいの費用がかかるのかは病院に問い合わせて聞いたり、インターネット上にある口コミなどを調べても知ることは可能です。また、高ければ良い、安いと良くないと一概にいうことができる検査と言うわけでもないので、しっかりと情報収集をするのがカギです。あくまでも検査費用の違いはどの医療機関を利用するか判断する一つの目安として理解しておき、それだけで判断しないように注意しましょう。

無認可の医療機関で検査を受ける場合

無認可の医療機関でもNIPTを受けることはできるようになっていますが、その場合は、10万円未満で検査を受けることができる場合も珍しくありません。認可されている病院と比べるとはるかに安く感じたりすることもあるので、できるだけ安いところで検査を受けようとする人もいるでしょうが、少々注意が必要です。無認可の場合はたしかに検査を受ける制限が少なく、35歳未満であったとしても検査を受けることができる可能性があるなどの特徴があります。また、認可施設では3つの疾患に対する検査しかおこなうことはできませんが、無認可で有ればそれ以外の疾患に対する検査を受けることもできる場合があります。しかし、認可施設の場合はかかる費用には多くの場合で確定検査である羊水検査などの費用が含まれているので、これ以上の費用はかからないと言って良いでしょう。しかし無認可の場合はNIPTの検査しかおこなっていない可能性もあり、その場合は実費で確定検査の費用を払うことになる可能性もあります。もちろん、追加費用が発生しない医療機関もあるので、無認可の病院であればかなり安く検査を受けることができる可能性も十分あります。ただ注意しておきたいのは、もしかしたら陽性が発覚したときに羊水検査をすぐにおこなってもらえない可能性があるとか、カウンセリングが受分ではない可能性があるということです。もちろんこれは絶対にそうだということはできず、医療機関によっても全く違っているので、認可だから良い、無認可だから良くないということでは決してありません。安心して検査を受けることができるようにするためにも、費用だけで判断してしまうのではなく、まずはどんなサポートを受けることができるかを調べるのが良いでしょう。またその際は検査の費用だけでなく、できればアクセスについてとか、どこの検査会社を利用するかも調べておくことをおすすめします。病院にもいろいろな特徴がありますが、実は検査会社にもいろいろな特徴があるので、結果が変わる可能性もないわけではないからです。また海外の検査会社に委託しているのか、それとも国内の会社に委託するのかによっても、検査結果が出るまでの時間が大きく違ってきます。無認可の医療機関で検査を受ける場合は、費用が安いからという理由だけで決めてしまうのではなく、必ずその病院についてなども細かく調べるようにしましょう。

NIPTはいろいろな医療機関で受けることができるようになっていますが、受けるかどうかは自由に決めることができます。だから、その費用は全額自費となっており、さらに自由診療扱いなので医療機関でも金額が大きく違います。認可施設の場合は15万円くらいから20万円くらいで検査を受けることができ、ここには羊水検査の費用なども含まれています。無認可の場合はもっと安く数万円で検査を受けることができる場合もありますが、中にはNIPT検査のみの費用となっている場合もあります。したがって、金額だけでどこの医療機関にするかを決めてしまうのではなく、その検査内容やカウセリングサポート体制がどうなっているかも調べるようにしましょう。